化粧品の基礎④
化粧品の3つのベース成分②「油性成分」⇒汗と天然保湿因子
油性成分は水性成分以上に種類によって差が出る
・役割⇒保水、柔軟(皮膚をやわらかくする)、保護、化粧品の感触調整、メイク落とし
油性成分は大きく7つに分類
「皮膚への作用」「化粧品の感触」「クレンジング力」「安定性」が変わる
よく使われる油性成分と特徴 | ||
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分類 | 成分名 | 特徴 |
炭化水素 | スクワラン | 刺激が少なくさまざまなアイテムに使用 |
ミネラルオイル | ワセリン | |
高級脂肪酸 | ステアリン酸 | 軽い質感のオイル。石けんの材料に使用される事が多い |
パルミチン酸 | ||
ミリスチン酸 | ||
高級アルコール | セタノール | べたつきが少なく、皮膜形成が可能 |
ステアリルアルコール | ||
ロウ(ワックス) | ミツロウ | 硬めの使用感を演出できる |
ホホバ種子油 | ||
キャンデリラロウ | ||
油脂 | オリーブ果実油 | 皮膚が本来持っている保湿成分に似ている |
マカダミア種子油 | ||
エステル油 | エチルヘキサン酸サチル | 安全性、安定性が高くさまざまなアイテムに使用 |
トリエチルヘキサノイン | ||
ミリスチン酸イソプロピル | ||
シリコーン | ジメチコン | 高い撥水性がある |
シクロペンタシロキサン | ||
シクロメチコン |
炭化水素
炭素と水素からなる有機化合物。
化粧品でいう炭化水素は油性成分で安定性が高いという特徴がありさまざまなアイテムに配合される。
高級脂肪酸
分子中の炭素原子数が多い脂肪酸。脂肪酸は天然の油脂やロウの主要成分の1つ。
アルカリ剤と混ぜて石けんを合成するために使用することが多い。
高級アルコール
炭素原子数6以上の一価アルコールの相称。
有機化学における「高級」とは上等の意味ではなく、分子中の炭素の数が多いという意味で、少ない場合は低級、中程度を中級という。
比較的べたつきが少なくさっぱりした油性成分。
ロウ
高級脂肪酸と、一価または二価の高級アルコールとのエステル構造を主成分とする天然の油性成分。
粘度調整やツヤ向上目的で使用される。
油脂
グリセリンと高級脂肪酸エステルのこと。人の皮脂の近いという特徴がある油性成分。
エステル油
酸とアルコールが反応して水を分離し、縮合してできる有機化合物。安定性の高い油性成分。
シリコーン
シロキサン結合による主骨格を持つ、合成高分子化合物の総称。撥水性が高く、さらっとした感触が特徴。
油性成分はそれぞれに良い特徴があるので自分のお肌に合った成分を選びましょう。